中学生

脳の成長と共に、小学生の頃には難しかった論理的な思考ができるようになってくる時期です。筋道を立てて考える勉強を積み重ねていくと、学ぶことが楽しくなって、学力も飛躍的に伸びていきます。

また中学生になると、覚えることがとても多くなります。英単語や漢字、社会や理科の用語など、小学校の時とは比べものにならないくらいの量です。日頃からこつこつと覚えることが大切です。

 

 

     国語     

 

語彙力がカギを握ります。説明文も小説も語彙力が乏しいと、文章を正しく読み取ることが難しくなります。漢字を含めて、言葉を増やす学習が大切です。

 

一文読解や二文読解の学習が必要な生徒は、基礎基本から始めます。

小学生のうちに文章が正確に読み取れるようになった生徒は、長文読解に取り組みます。文章は長くなっても難しくなっても読み取り方は同じですので、様々な文章に向き合っていきます。

 

小説の心情把握の問題が苦手な生徒もいます。

普段の生活の中でも、人の気持ちを理解するのは難しいことですが、それに比べると、小説の中の登場人物の気持ちは分かりやすいです。。なぜなら、文章中にそのまま気持ちが書かれているか、もしくは、気持ちを判断できる証拠が書かれているからです。

登場人物の心情は、普通は次の順序で書かれています。

出来事  →   心情   →   行動

   (原因)  →   (?)   →  (反応)

登場人物の心情問題では、まず原因となる出来事が発生し、それにより何らかの感情が湧き、その感情によって行動(表情、せりふ、動作など)が起こります。登場人物の心情が直接書かれていない場合は、前後の「出来事」と「行動」の2つの証拠から心情を読み取っていきます。

 

このように、心情問題も文章中に必ず証拠があるので、ていねいに証拠を見つけて心情を判断する練習をしていきます。

 

 

 

     英語     

 

英語学習で大事なのは、英単語と英熟語の暗記と活用、英文法の理解、そしてリスニングの強化です。

 

英単語は教育指導要領の改訂により、3年前より覚えなければならない数が多くなりました。小学生で習った英単語を含めると2000語以上になります。改定前に比べて、約2倍の数です。毎日の練習が欠かせません。

 

英文法の学習も大切です。英文法は英語のルールです。スポーツもルールを知らなければそのスポーツはできません。英語のルールを理解し、使いこなせるように練習していきます。

習い始めが大切です。英文の基本は主語と動詞です。まず、文の幹となる主語と動詞を意識できるようにしていきます。

 

千葉県の公立高校入試ではリスニングの配点が33点と全体の1/3を占めます。1年生のうちから少しずつリスニングの練習を始めて、リスニングのコツを身につけていきます。

 

英語も積み重ね教科です。一旦分からなくなると取り戻すのが大変になります。英単語も英文法も、次から次へと新しいことを学びます。1年前、半年前、3か月前に習ったことを復習して身につけることで、新しく学ぶ内容の理解へ繋げていきます。

 

 

 

     数学     

 

まずは文字式の計算をスムーズにできるようにします。文字式を自由に扱えることが「図形」や「関数」分野でも必須だからです。小学生の時に習う分数や小数、四則計算などの計算ができない生徒は、そこに戻って学習します。

 

また近年、重要度が高まっているのが「資料の活用」です。小学校の算数では「データの活用」が新設され、中学で扱っていた代表値などの内容が移されました。中学には高校から四分位数・箱ひげ図が移行されるなど大きな変更がありました。こうした流れは、世の中の様々な分野で、データに基づく意思決定が重視されるようになってきたことを表しています。

 

中学の数学で最も重要な学習は、証明だと考えています。三角形の合同や相似の単元で、証明の仕方や考え方、書き方を学ぶことで、論理的な考え方を身につけることができるからです。人と交渉をしたり、プレゼンテーションをしたり、証明で身につけた考え方は将来様々な場面で活かすことができます。

 

数学は、数学が好きな生徒と苦手とする生徒で、大きな差が生まれやすい教科です。算数に比べて内容が抽象的になるため、今自分が何を学んでいるのかを把握することが大切です。身近な事例を挙げながら興味関心を持たせ、それぞれの生徒に対応します。

 

 

 

     理科     

 

さて、どうして理科を学ぶのでしょうか。

それは、理科は私たちの生活そのものだからです。

 

日常生活での掃除や洗濯、料理などはすべて化学反応を利用しています。

例えば、手が汚れたときには、水で手洗いをします。しかし水で汚れが落ちる場合と落ちない場合があります。それは、汚れの中には水だけでは落とせない油分を含む汚れ(皮脂と混ざった汚れなど)があるからです。そこで、活躍するのが石鹸です。石鹸には水と油の両方に馴染む性質を持つ界面活性剤という成分が使われているので、水だけでは落とせない汚れも落とすことができるのです。

 

私たちは様々な物質や起こる現象を利用して生活しています。理科は、そうした自然界の法則を理解するために必要な勉強です。

なぜそうした結果になるのか、なぜそのような現象が起こるのか、一緒に考えていきましょう。

 

You-Youスクールでは、理科の奥深さを知り、面白さを知ってもらうために、理科の本質を学びやすいテキストを使用しています。このテキストは、教科書準拠のワークや一般的な受験教材とは異なり、科学的なものの見方や筋道を立てた考え方が習得できるように工夫されています。

3年生で入試まで時間がない生徒は、暗記を中心としたテキストで得点アップを図ります。

 

 

 

     社会     

 

社会は、どうしても暗記教科と思われがちです。確かに覚えることが多く、覚えていないとテストで良い成績をとることはできません。また、社会も理科と同様に、英語や数学、国語ほど重要視されていない傾向にあるように感じます。

 

しかし、社会も理科と同じようにこの世の中のことを知る上で欠かせない教科です。

歴史では先人たちから経験(成功や失敗、知識や知恵)を、地理では世界中の地域や国々との繋がりや文化を、公民では現代の世の中の仕組み(法律、政治、経済)を学びます。

どの分野も、私たちの生活に関わることばかりです。

 

社会も私たちに身近なことを扱う教科ですので、授業では生徒ができる限り興味・関心が持てるように工夫しています。

例えば、歴史に興味がもてないという生徒には、「このときの〇〇の気持ちはどうだったんだろう?」と考えてみようとアドバイスしています。

「鎌倉時代、後鳥羽上皇が鎌倉幕府を滅ぼそうと兵を挙げたとき、鎌倉にいた北条政子はどんな気持ちだったのかな?」

「反対に、後鳥羽上皇の気持ちは?」

「そもそも、後鳥羽上皇はどうして兵を挙げたのだろう?」

 

歴史は先人たちの人間ドラマです。私たちと同じ感情を持った人たちの行動が作り出したものです。

「政子は鎌倉を守るために必死だったんじゃないかな」

「夫の源頼朝も亡くなっているから、自分が守らなければと強く思っていたんじゃないかな」

 

このようにして、その人物の気持ちにグッと近づくことができれば、歴史はテストのために覚える過去の出来事ではなくなると考えています。先人たちの過去の出来事から自分の生き方を学ぶきっかけになってほしいと願い、指導しています。