ブログ

2023-09-04 09:00:00

数とト・モ・ダ・チになる(1)

 100ます計算(たし算) スクリーンショット  2023年9月.png

 

 

100ます計算に取り組まなくなってだいぶ年数が経ちました。最近では生徒の計算力の低下がとても気になるようになってきました。計算力の無さは、算数の学力に直結します。

 

計算間違いが多い、計算が遅い ⇒ 計算練習が嫌い ⇒ ますます計算間違いをする、計算も遅いまま ⇒ 計算が苦手 ⇒ 算数がさらに嫌い

 

というわかりやすい図式の中にはまっている生徒が近頃は増えてきました。

そのため小学4年生~6年生の授業で、100ます計算を復活することにしました。

 

皆さんは「キャプテン翼」(小学生編、作者:高橋陽一、集英社、1981年~88年)というサッカーの漫画をご存じでしょうか。お母さん方はよく知らないかもしれませんが、当時の小・中学生男子に大きな影響を与えた漫画です。私はドンピシャの世代で、影響を受けたうちの一人で、朝から晩までボールを蹴っていました。「キャプテン翼」は、元日本代表の中田英寿さんや元フランス代表のジダン選手、アルゼンチン代表のメッシ選手もこの漫画のファンであることを公言するなど、世界中の人に影響を与えている日本が誇る漫画です。

 

さて、この「キャプテン翼 小学生編」の中に、とても有名なシーンがあります。主人公の大空翼くんが1人で相手チームの選手をドリブルで抜いていく<シーン1>です(第165ページ)。 その翼くんのボールさばきを見ていたブラジルナショナルチームに所属するロベルト本郷が「この少年 あの年齢でもう サッカーボールと ト・モ・ダ・チに なっている」と呟くシーンがあります。

 

<シーン1>です(第165ページ)

キャプテン翼 小学生編 第1巻65ページ.png

 

 

その後も、ロベルト本郷が子どもたちにサッカーを教える<シーン2>でも、サッカーボールと友だちになる話が出てきます(第1135136ページ)。

ロベルトはサッカーが上手になるには、まず“ボールと友だち”になることが大切だと言っています。

 

 

<シーン2>(第1135136ページ)

キャプテン翼 小学生編 第1巻135ページ.jpg

 キャプテン翼 小学生編 第1巻136ページ.jpg

 

 

算数もまったく同じです。算数では数を扱います。数式を立てたり、計算したり、数の性質を使いこなしたりして問題を解きます。それにもかかわらず、生徒の多くは、“数と友だち”になっていません。サッカーボールと友だちになっていない子どもが、自分の意志通りにボールをコントロールできないように、数と友だちになっていない子は、算数の勉強も思い通りに進められません。

 

数とト・モ・ダ・チになる(2)へ続く。