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「学習」の意味
学習という言葉は、「学ぶ」と「習う」で構成されています。
「学ぶ」は新しい知見を得ること。それに対して「習う」は、くり返し復習して自分のものにすることを言います。したがって「学習」とは、新しい知識や知恵をくり返して習得することを意味します。
今から2500年も前に活躍した孔子は、次のような言葉を残しています。
「学びて時に之を習ふ。亦説(よろこ)ばしからずや」=学んだことを機会があるごとに復習し身につけていくことは、なんと喜ばしいことでしょうか。
芸術でもスポーツでも、練習を重ねて上達を実感することは嬉しいことです。それは学習も同じです。学習を続けて、「わかるようになってきた」「できるようになってきた」と学力向上を実感する瞬間は本当に嬉しいものです。
子どもたちが学習を通して「嬉しい」と感じる機会を多く作り出せるようにすることが、私たちの役割だと考えています。
「見える学力」と「見えない学力」
学力には「見える学力」と「見えない学力」があります。
「見える学力」とはテストや通知表の成績などの数字に表れる学力を指します。
「見えない学力」とは、しつけ、生活習慣、お手伝いなどを通して身についた自律力、意志力、想像力などの様々な能力を言います。
「見える学力」と「見えない学力」はよく木に例えられます。
「見える学力」は木の幹や枝、葉、花など土の上に出ている部分、「見えない学力」は木の根っこにあたります。
青々とした葉を茂らせ、甘い果実を実らせるには、広がりのある根をしっかりと這わせる必要があります。
実際に広葉樹では、根の広がりは枝葉の広がりより5倍以上必要だそうです。
根の広がりが狭いと、地上に出ている部分も貧弱なものになってしまうのです。
私たち大人の多くは、子どもの「見える学力」に目を向けがちです。
しかしその「見える学力」を支えているのが「見えない学力」です。
「見えない学力」が「見える学力」に大きな影響を与えています。
今年の夏休みは、お子さんの「見えない学力」を伸ばすことにも取り組みませんか?
まずは毎日のお手伝いから。
「また」と「まだ」
お子さんに、こんな風に言ってませんか?
「またスマホばっかり見て!」
「まだ宿題やってないの⁉︎」
「また」も「まだ」もほとんどの場合、その後に続く内容は、子どもとっていい話ではありません。
「またこんな時間までゲームして!何時になったら寝るの!」
「まだテレビ見てるの⁉︎ 何時になったら宿題やるのよ!」
親御さんの気持ちもわからなくはありませんが、このような言い方をされると子どものやる気は、どんどんなくなってしまいます。
子どもはそんなことばかり言われると、「また」かと思うわけです。
「また」も「まだ」も、多くの親御さんが知らず知らずに、しかも結構な頻度で使っています。
お子さんはその度にやる気がくじかれていきます。
そこでお願いがあります。
お子さんに対して、普段からどんな言葉を口にしているのかを意識していただきたいのです。
意識するだけで、お子さんのやる気をくじく言葉はぐっと減ると思います。
「また」と「まだ」は、次のような言い方で使えるといいですね。
「また勉強してるの?たまには友だちと遊びに行ったら?」
「まだ勉強してるの?風邪引くからもう寝た方がいいよ。」
大丈夫です。
こういう風に使える日が必ずやって来ます!!
紙一重は大きな差②
昨日の続きです。
昨日お話ししました息子のソフトテニスの試合について、負けた原因を考えてみました。
スポーツと勉強には共通点があるので、気づいた点を簡単にお伝えします。
今回の試合の敗因は、大きく2つあると思います。
1つはプレーが荒いことです。
もちろん、いいプレーも沢山ありました。観戦している人たちから驚きの歓声が上がるような素晴らしいプレーがある一方で、荒いプレーというのか、凡プレーも目立ちました。
特に、良いプレーでポイントを取った次のプレーでは、相手のセカンドサーブをネットに引っ掛けたり、チャンスボールを簡単にミスしたり、もったいない場面が多く見られました。
そしてもう1つ、優勝ペアとの大きな違いは、ここぞというときにポイントを取れるかどうかということです。
優勝ペアはとても勝負強いのです。勝負どころでは、自分たちからはほとんどミスしません。相手がミスをするまで、ていねいなプレーで粘るのです。息子ペアはその粘り強さに根負けして、ミスをしてしまうことがありました。
試合はファイナルゲームまで進み、優勝ペアを追い詰めたので、点差としては紙一重のように見えますが、優勝ペアとの実力差はまだまだ大きいと感じました。
スポーツで良い結果を出せるかどうかは、いかにミスをしないか、凡ミスを減らせるかにかかっています。
これは勉強にも当てはまります。
テストで点数が伸びない原因のほとんどは、ミスが多いことです。それも難しくないところでミスが多いのです。
簡単なミスをケアレスミスと言いますが、その言い方はミスすることに対して軽い印象を与えてしまうので、あまり良くないような気がします。
ミスをする度に深刻になる必要はありませんが、ミスをしてしまった原因をしっかり突き止めて改善することが大切です。
ケアレスミスならば、どこでどのように注意をすればミスを防げるのか、立ち止まって分析する必要があります。
日頃の練習をていねいに取り組むことの大切さは、スポーツでも勉強でも同じです。
練習でできないことは、試合でもできません。1試合に1回くらいはスーパープレーが出ることがありますが、そんなのはまぐれなので、あてになりません。
試合では、コンスタントに良いプレー、堅実なプレーを続けることが勝因になります。
勉強も日頃の取り組みの質を上げていくことが、テスト結果につながっていきます。
紙一重は大きな差①
昨日は息子のソフトテニスの試合を見に行ってきました。
先週は団体戦、昨日は個人戦でした。
私はこれまでも可能な限り試合を見に行っていましたが、昨日の保護者の観戦者数は、この2年間で一番多かったように思います。通路で人とすれ違うのも大変なほどで、ようやくコロナが終わったのだと実感しました。
さて息子は、先週の試合と同様に1年生の時から組んでいるお友だちとのペア(ダブルス)で出場しました。
試合は順調に勝ち上がり、準々決勝では優勝候補のペアと当たることになりました。このペアとは今までに何度も対戦してきましたが、残念ながら1度も勝ったことはありません。
試合は取って取られての一進一退の状況が続きました。息子ペアも必死に食らいついていきます。
そして試合はついに双方のゲーム獲得数が同じになり、ファイナルゲームに進みました。息子たちペアも、優勝候補のペアも1ポイント取るたびに雄叫び(?)をあげています。優勝候補のペアがこれほど大声で気合いを入れているのは見たことがありません。
しかし最後は、息子ペアのミスで試合が終わってしまいました。
それでも、これまでの対戦の中では、今回が最も優勝候補を追い詰めた試合でした。
惜しかった!!
今回もペアを組んでいるお友だちの保護者の方と観戦をしたのですが、1球1球に力が入り、見ているだけでヘトヘトになってしまいました。
双方のペアともがんばりました。とてもいい試合でした。
結局、息子のペアと対戦したこのペアが、今回も優勝しました。
次回は、息子ペアの敗因について書こうと思います。